きさ:
最近よくFacebookとかでも「あなたの前世占います」みたいなのあるけど、
あれはあんまり良くないね。危ないよ。
つる:
それはどういう意味でしょう?
きさ:
調べることで「因果を潰す」ってことがあるわけ。
何のために過去生を尋ねるの?っていう話やね。
もしそれを知ったとして、今生でやるべきことが出来なかったらどうする?
つる:
今生でやるべきことですか。
「ストーリー」の中のタスク・・・宿題・・・
きさ:
僕は、ソウルメイトとか因果の話をするときに、
宮本武蔵と佐々木小次郎の話をよくするやろ?
彼らは「命のやりとりをする」ソウルメイトだったけど、
彼らが本気で日本一をかけて戦うためには、
お互いに丁度いいタイミングで生まれないとアカンわけ。
つる:
片方が10歳で、もう片方が80歳じゃ、戦えませんもんね。
きさ:
そう。
それで、剣の修行するために、必要なタイミングで、
先生とか師匠とか、必要な人と会わないとアカン。
つる:
お互い高みに登るために、必要な人と会う・・・
きさ:
さらに言えば、そもそも剣の修行するには、それを応援してくれるだけの環境・・・
道場に行ける環境でないとアカン。
金銭的なものも含めてね。
つる:
「剣の修行なんかする暇あったら、田んぼ耕して食い扶持稼ぎな!」
っていう環境だと、剣の修業はできませんね。
きさ:
うん。家族が応援してくれるとか、いい道場が近くにあるとか。
いろ〜んな要素が、最適なタイミングで必要なわけ。
つる:
そんなもの凄い調整の下に生まれて来てる。
きさ:
そう。もの凄い緻密なストーリーを描いて、生まれて来てる。
それで、お互いがもの凄い修行をして、日本一を目指す。
最終的には、宮本武蔵が勝って、佐々木小次郎が負ける。
つまり死ぬわけやけど、もしはじめから死ぬってわかってたら、
佐々木小次郎は戦いに赴くやろうか?
もしつるちゃんが小次郎だったらどう?
つる:
う〜ん・・・はじめから死ぬってわかってたら、決戦に赴かないかも・・・
剣の修行にも絶対身が入らないですよ・・・
きさ:
そうやろ?達成出来ずに終わっちゃうかもよ?
達成できないことを達成するためにストーリーがあって、こなすべきタスクがあるのに。
知らなくてもいいことを知ることで、パァになるかも・・・
小次郎だけじゃなくて、親とか先生とか、そのまた前の先生とか、
ずーっと関係者全員で進めてきた計画そのものが無駄になるのと違うかなぁ・・・
つる:
うわー!
きさ:
武蔵と小次郎の話はわかりやすい例えやけど、因果っていうのは、
そんなふうにもの凄い複雑で緻密な組み合わせがあって、
うまいこと「なる」ようになってる。
なのに、知らなくてもいいことを知ったら・・・
つる:
複雑な組み合わせが変わっちゃうこともあるかも・・・
緻密なストーリーを崩しちゃうかも・・・
きさ:
因果を潰してしまうことにもなりかねない。
つる:
前世を知りたいっていうのは、そういうことになりかねないってことですか?
きさ:
そう。
忘れて、新しく生まれてきてるってことは、基本、知らなくてもいいことなわけ。
つる:
そうなんですか。
きさ:
ほとんどそう。
必要ないから、忘れてる。
つる:
新しく「やり直し」するときは、前の情報はいらないというか、
むしろ邪魔になりそうですもんね。
きさ:
うん。
占い師が見えてるのは、もの凄い複雑なストーリのごく一部。
数千年って長い物語の、ほんの一瞬が見えるみたい。
それを彼らは「見えた!」って言う。
知る方が良いコトや、知らない方が良いコトなんて、考えてるのかなぁ・・・
聞いた人の影響を考えると、無責任に思えるから、僕はあまり好きじゃない。
つる:
因果を邪魔することになりかねないから。
きさ:
そう。
過去生は面白いよ。
変なことや、不思議なことがいっぱいあるし。
でも、過去生とは「そういうモン」だっていうのを知らん人が、
気軽に見えたモノを全部言っていいモンでもない。
僕はそう思ってる。
つる:
複雑に緻密に組み合わさった因果はデリケートなモノで、
時間軸の過去から現在、そして未来につながっていく・・・そういうモン。
きさ:
(頷)
つる:
”上”に訊いたらスグわかるけど、きささんがあまり探索されないのは、
そのせいなんですね。
きさ:
そう。
優れた占い師はそのへんもわかっているみたいやけど、8割は○○○やね。
だから、危ない占い師には要注意だと思うよ。
つる:
了解です(^△^;)
(終)