考えることが「よいしょ」

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「『よいしょ』をすると」の続き)

つる:

「よいしょ」=「わっしょい」で、「やりがいがある」と感じられると嬉しい。
反応がいいと育てがいがあるって感じるから、
いっぱい世話したり、ええモンあげたり、手をかけたりしたくなりますもんね。
野菜を育てるのも然り、人を育てるのも然り、”上”と私達の関係もかな?
反応が循環しだすみたいな。

きさ:

そうやって「よいしょ」で「わっしょい」して、循環させたほうが得やね。
「おいしい」ともなんとも言わないでぶっすぅーとした顔で食べてるおっさんに
お母さんや調理人が料理作るのは「作りがいがない」っていう状態。
それを食べる側が想像できないこと・・・

こういうのは、子どもを連れて移住するアンラッキーな人達の話と一緒。
移住する人の全員がそうだという意味じゃないよ。
背後にある子育てに必要な文化っていうものをどう捉えているかっていう話なんよ。
我々の背景にあるものが文化で、この間の震災で日本はすっごく評価されたやんか。

つる:

危機的状況における人々の礼儀正しさを。

きさ:

うん。いろんな国から評価されてる。びっくりされてる。
他の国なら暴動とか泥棒とかが起こる状況でも、日本では起きないわけ。
それって物凄く大事なことだと思う。
それこそが文化なんだけどなぁ。

つる:

目に見えない、お金にも換算できない、
「そんなの当たり前やん」って思っているようなことが、文化。

きさ:

そう。
それぞれの土地にあるそういうものを、自分たちの背後にある恩恵を、
感じないと、考えないと、もったいない。

つる:

それがあるのが当然だと思うんじゃなくてね。

きさ:

何か分からないけどいろんなモノが作用し合って、
押したり引いたりっていう相互関係があって、
今の「時象」っていうのが成り立ってるわけよ。
「現象」でもない「時象」っていう言葉がある。
現れたことだけじゃなくて、その経過も踏まえて「時象」っていう言葉がある。
弁護士が使う「時象」と、物理学者が使う「時象」とは、
また違う意味があるような気がするけど、
正しく言う「時象」は時の流れも捉えてると思う。

つる:

時の流れと、その周りとの関係性ですよね。

きさ:

うん。
それを「わかる・わからない」って凄く難しい話だと思うけど、
わかろうとする努力をしておかないと、当然わからないやろ。
いろんなことをわかるようになるには、それについて考えないと。

つる:

ああ、確かにいつまでもわからないでしょうね。
わかろうとする努力をしてたら、
今はわからなくても、わかる日がいつかくるかも・・・

きさ:

降って湧いてくるモンじゃない。

つる:

セミナーでされてた「余裕の話」みたいですね。
ちゃんと余裕を持とうとしないと余裕が持てないのと一緒で、
時象を、いろんなことを、ちゃんと・・・

きさ:

うん。意識しておかないとね。
さっきの移住の話でもそうだけど、
「お前はどこに住んでいるのか?」っていうポイントのみの話じゃなくて、
「どういう歴史の中に生きてるのか?」っていうのを知っておかないと、
文化ってものの大切さについて気がつくこともないと思う。

「よいしょ」の話から随分広がってしまうけど、
そういう広がりをもった中に生きてるって、やっぱり意識しないとね。
わかる・わからないはその次の話。
意識して「へぇ〜」って、「なんか凄いなぁ」って思っておかないと、
当然その人の中には入ってこないよ。
入ってくるには、考えておかないとアカンってことを言ってるのだけど、
考えること自体が「よいしょ」だとも思う。

つる:

考えることが?

きさ:

うん。その事柄の成り立ちについて考えることがすでに「よいしょ」やねん。
それは、考えるのがとっかかりだと思う。

つる:

何のとっかかりですか?

きさ:

時象に接する、いろんな大切なことに接するとっかかり。
考えてなかったらわからないやん。
「何で日本にいるのか?」っていうことも、考えてなかったらわからない。
考えてない人ばかりだったら、物事が起きても通りすぎるだけやろ?
それって単に時間が流れていくだけやんか。

つる:

時間が流れて通り過ぎる中に、起こる物事とその意味があるんですもんね。

きさ:

うん。
で、それは考える人がいることによって、初めて意味を成すやろ?
考える人がいなかったら、その時象を、その大事なことをわかることもないよ。
時象から手を差し伸べてメッセージが来ることもないよ。
つまり、わからないまま過ごされる。

つる:

過ごして、流れて行ってしまう・・・

きさ:

だから考えることが「よいしょ」だって言ってるわけ。

つる:

相手にとって存在を認めることみたいな感じですね。

きさ:

うん。
いろんなモノに「よいしょ」がいるよっていう話から始まってるけど、
時象にとっては考えることが「よいしょ」だよって言ってるわけ。
文化にとっても考えることが「よいしょ」。

つる:

文化に対して真剣に考えてない国の文化度は、わりかし低い気がします・・・(苦笑)

きさ:

暑くて考えられないとこは、暑くて何も考えられない(苦笑)
新羅万象いろんなモノに仕組みがあって、それが起こってるとしたら、
物理学では今、時間も組み立ててるヤツがいるっていう概念になってきてるやろ?

つる:

時間はエネルギーだっていう話ですか?

きさ:

それと一緒。同じモン。
時間=エネルギーなら、考え=エネルギーっていう概念も当然出てきてもいいやんか。
なんでそこに敷居があるの?
僕はないと思うよ。

つる:

いやぁ、間違いなく、考えはエネルギーでしょう(苦笑)
時間と同じくらい目に見えないけど、とっても大きなエネルギーですよ。

「何に沿って考えてる?」に続く) 

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