(「わかる・わからない」の続き)
つる:
「わからないんじゃないかなー」っていう人は、
どこか一部分のみに集中して評価してる気がします。
例えば、乗り心地だけとか。
きさ:
フワフワした乗り心地が好きな人は、
クルマに乗って揺さぶられるのが嫌いなんやと思う(苦笑)
だから乗り心地重視になるのと違うかな?
つる:
本人がそれをわかってない?
きさ:
うん。でもクルマは好きとかね(苦笑)
つる:
うわ〜・・・(苦笑)
きさ:
オーディオの世界でも同じ。
プロでも評論家でも、そういう人は多いよ。
生音が嫌いなんだと思う。
分厚い布の奥で鳴ってるのとかが好きやねん。
作り込んだ音の方が生音より好きとかね。
最近のMP3とかの圧縮音源で育った子なんかそうと違うかな?
実際の生音よりトゲトゲした音の方が好きな人。
安モンのヘッドフォン音楽で育った人とかは、ソレで慣れされちゃってるから、
安モンのヘッドフォンに耳が特化しちゃってるねん。
つる:
ああ〜、ソコが「いい音」だっていうふうに、慣れされちゃってる。
慣れてるところがいいところだと思うってことですかね?
うわぁ〜、身体の姿勢の話と一緒!
背中曲げた姿勢してるけど、それがいつもの慣れ親しんだ場所だから、
それが標準だと身体は覚えちゃってるの。
きさ:
うん。壊れてるって僕は思うけどね。
つる:
(苦笑)
きさ:
ちょっと昔のロックやってた人達は、耳が壊れてたやろ?
あれと同じなのと違うかなぁ?
大きい音を聞きすぎて、耳が壊れてしまうみたいな。
つる:
刺激と一緒ですね。
一つの刺激を受けて気に入ると「もっともっと!」ってなって、
刺激を取り入れれば入れるほど、鈍くなっていっちゃう・・・
チョコレートでもコーヒーでも、もっともっと取り入れると、
慣れちゃって刺激に鈍くなる。
食べ物にも音にも同じことが言えますね。
クルマも?
きさ:
スピードなんか刺激だから、どんどん出していくよね。
急にカーブ曲がるのとか(苦笑)
つる:
「わかるか・わらないか」は、好みの違いとか、
方向性の違いっていう話になっちゃうんですかね?
きさ:
自分がわかるのか、わからないのか、どっち側なのかわからない・・・
好み云々のレベルに達してないと思うよ。
違いを受け入れないから、方向性の違いに逃げる。
譲りたくないねん。
「あ、好みが違うんですね」っていう話に落として、話題の転換をしたいわけ。
つる:
「わからない」って認めるの、嫌いな人が多いですよね。
きさ:
でも、逆に言えば、わからないっていうのは能力なんやけどね。
わかるのもひとつの能力だし、わからないのもひとつの能力だと僕は思ってる。
「頑固さ」っていう能力やねん。
どんなことでも、なんでもやけど、
なんぼ説明を受けたとしてもわからないことがあったとするやん。
それはそれで能力やねん。
わからないってことが、頑固っていうひとつの能力。
だから、わからない人はわからないでもいい。
あのね、実験してみたことがあるねん(苦笑)
閉ざされた過去世みたいなモノがあるやんか。
フランス人だった頃、イギリス人だった頃、ドイツ人だった頃・・・みたいな。
その記憶の細かいところはいらないけど、言語に関する記憶だけ解凍してみた。
10ヶ国語くらい。
つる:
各国の言葉がわかると便利ですよねぇ。
で、どうなったんですか?(わくわく)
きさ:
頭ぱんっぱんになる(苦笑)
ずーーーっとぱんぱんだった。
つる:
使えないっていう意味ですか?
きさ:
頭が働かない。
ちーーーっちゃな黒板で授業してるみたいな感じ。
無理!
つる:
今のきささんの脳・・・CPUでは無理って感じですか?
きさ:
使える空間・・・ワークスペースみたいなものは、
他の人もたいして変わらないと思うけどね。
つる:
脳みそを使えるモンに使ってたらいいやんっていう話ですよね。
きさ:
そう。
つる:
実際に10ヶ国語話せる人は、きささんと違う方法で脳みそを使ってるんでしょうね。
きさ:
例えて言うなら・・・いや、実際もそうなんやけど、バーチャルマシンってあるやんか。
つる:
Macの中でWindowsを走らせるフュージョンですか?
きさ:
そう、それ。
Macのオリジナルがあって、その中でバーチャルマシンのWindowsが、
オリジナルの・・・例えば200MBくらいの容量を使って動くよね。
そのバーチャルマシンの中でまたさらに動かすとしたら、
本来キーボードの監視とかは一つでいいのに、重ねてしてしまう。
つる:
オリジナルのMacでも監視してるし、
フュージョンのWindowsでも監視してるってことですか?
きさ:
そう。その部分って意外と大きいよ。
それは各OSのコアな部分だから。
各ディスクのハードの管理っていうのは、
同じ目的のために違うソフトがいっぱい入ってる。
そうしたら、CPUは無駄に動くし、メモリが無駄に食うやんか。
すると、本来できるはずの動きができないようになってくる。
人間の頭の中で過去世を解凍するっていうのも同じ。
僕が10ヶ国語の言語を解凍した時もそんな感じだった。
人間の身体を動かすためのハードウェア部分のメモリエリアがそれにどんどん取られて、
ワークスペースがなくなってきて、動かなくなる。
つる:
能力はあるのに、動かなくなる?
きさ:
うん。
それから、例えばMacでcontrol+Cでコピーしたものを、
フュージョンのWindowsには持ってくることができるやんか。
それができない。
繋ぎ方が判らなくなって、喋れないようになる。
頭の中では働いてるのに、役に立たない。
つる:
アウトプットもインプットもできない?
きさ:
そう!(苦笑)
無駄に、無駄なように動いてるだけ。
(「平等・不平等」に続く)