コミュニケーションのお約束

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きさ:

今日したいのは、コミュニケーションの話。
最近と言わず、もうずっといろんなコミュニケーションの齟齬(そご)があるけど、
それについて考えてると、僕らはコミュニケーションを
コミュニケーションとしてちゃんとを考えているか?って思う。

つる:

それについて、詳しく考えたことはないかも・・・
必要不可欠なものだとは思ってますけど。

きさ:

コミュニケーションっていうのはね、例えば話をするとしたら、
何かを喋って、相手の目を見て、伝わったかな、伝わってないかなって反応を見ながら、
次に何を喋ろうか決める・・・それが会話。
そこには最低限の必要なお約束みたいなモンがあって、
相手の反応をもらってこそ成り立つものやねん。

つる:

相手の反応があってこそ、会話できる。

きさ:

そう。
だから、おっさんの電話でよくある「あ〜」「う〜」「ええ〜〜〜」みたいなのも、
一つの反応で、必要な情報なわけ。

つる:

会話に役立ってる。

きさ:

うん。「今考えてますよ」っていうメッセージやん。
でも、PC上でコミュニケーションするようになった時、それを省いてしまった。

つる:

「あ〜」「う〜」「ええ〜〜〜」っていう情報まで載せてたら、きりないですもんね。

きさ:

容量も食うしね。
PCでのコミュニケーションでは、
少なくともMailではそういうのを省くのが作法なわけで、
古くは「ネチケット」って言われてたお約束事やねん。

つる:

作法・・・きまりごと。

きさ:

そう。そんなふうにコミュニケーションにはそれぞれの作法がある。
手紙の作法、電話の作法、ディスカッションの作法、E-Mailの作法、
Twitterの作法、BBSの作法・・・みんな違う。

使っているコミュニケーションツールを通じて、相手の反応が伝わっているか?
これが大事。
そういう意味では、今の12、13歳の子が
「Mail送信したらすぐ返事来ないとダメ」っていうのは、
それで成り立ってるからやねん。

つる:

彼らにとっては、返事するまでの時間も
コミュニケーションの大事な情報ってことですよね。

きさ:

そう。「だから彼らみたいにしないとアカンよ」とは言わないけどね。
そういうMailの作法に「あ〜」「う〜」って言うおっさんは、
違う作法を持ち込んでるわけよ。

つる:

違う作法を持ち込むと、会話が・・・コミュニケーションが成り立っていない。

きさ:

成り立っていないことに、お互いに気づいてないことが多いよね。
演説ならいいんだけど・・・

きさ:

「あ〜」「う〜」と言ってるのも、ひとつの情報。
でもMailにするときには、それを端折ってしまうでしょ?
そうすると「あ〜」「う〜」の部分が伝わらない。
おっさんの作法でMailしたら、コミュニケーションが成り立たなくなってくるわけ。

つる:

「あ〜」「う〜」を別の形で伝える必要があるわけですね。

きさ:

そう。
で、E-Mailが世の中に出始めてきた頃に、悩んだ人達が作ったのがネチケット。
コミュニケーションを成り立たせるためのお約束。
セオリー、書式、作法・・・やね。

つる:

ああ、聞いたことあります。
インターネットがぶわーって一般化し始めた頃に・・・

きさ:

そう、始めの頃はそれなりに大事にされてきたと思うけど、
現在、E-Mailが普通になってしまったら、作法を無視した人達が増えてる。
ということは、コミュニケーションが成り立ってないっていうわけ。
だけど、残念ながら肝心の当人たちは気がついてない。

つる:

うわぁ・・・

きさ:

例えば、僕がMailを送信するとして、つるちゃんが受信する。
それが考える時間が必要な内容だったとするでしょ。
それを3日後に返事する。
もうこれは、コミュニケーションが成り立ってないと僕は思うわけ(^^;)

つる:

今時の若い子みたいに即レスする必要はないけど、
「考えてるよ」っていうのを伝える必要がある。
「Mailは受け取ったよ。でも、考えてるので、ちょっと待って下さい」
みたいなメールを送るべき?

きさ:

そういうこと。
年寄りが「あー」「うー」と言ってるのは、「考えている」っていう意思表示やろ。
それを端折っちゃうと、わからないやんか。

つる:

考えて「待ってね」の状態なのか、それとももしかしてメールが届いてないのか・・・

きさ:

迷惑メールBOXに入ってたりね。

つる:

ウワァ・・・よくあるパターンです、ソレ・・・。

きさ:

端折られすぎてて、まるで電報みたいな内容もあるよ。
あれ困るね・・・「てにおは」や、形容動詞を省いてたり・・・
そういうコミュニケーションボールを投げられたこっちは、
いろんな人に推論で対応しないといけないから、めっちゃ大変。

つる:

人それぞれ、端折り方のパターンも違いますもんね。

きさ:

笹舟を水で流して、受け取った人が返句をするっていうルールがあるやん。
俳句だったか、和歌だったか・・・

つる:

それもその世界の作法。

きさ:

その世界独特のね。

つる:

そんなふうに作法が違うってこと、みんな認識してますかね?

きさ:

「なんとなく、こんなモン」っていうのがある人と、全くない人と・・・(苦笑)

つる:

全くない人は、自分のやり方以外知らない?

きさ:

コミュニケーションの窓が一つしかない感じやね。

つる:

コミュニケーションの窓。
それがいっぱいあるといいですね。

きさ:

一つしかないと不便やろうな。

「コミュニケーションの作法」に続く)

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