(「言葉のほんとうの意味」の続き)
つる:
では、この話はこの辺で一旦終わらせましょうか。
・・・ん?この「一旦」というのも、「とりあえず」に並ぶ言葉でしょうか?
きさ:
つるちゃんが今使った「一旦」という言葉の意味は、
「この続きをまた話しましょう」っていう「一時停止」やろ?
意味合いが「pause」なら、問題ないのと違う?
つる:
そうです。(頷)
言葉ってよくできてますね。
「一」。「旦」。
英語にすると、よりハッキリした感じがしますね。
何故でしょう?
きさ:
英語っていうのは、ハッキリしてるねん。
日本語よりはよほどね。
「Thank you」の日本語は「ありがとう」になってるけど、
「おおきに」の方がより近い気がしない?
古いと思われる「おおきに」の方に近いのは、何か意味深やろ?(笑)
つる:
ですねぇ・・・より明確ってことなんでしょうか?
きさ:
うん。
単純で進化してきた言葉のほうが明快だっていうのは、非常に歯痒いね。
つる:
そのかわり、単純だと、
言葉の意味を十二単衣みたいに重ねるっていうのは、無理ですよね。
きさ:
難しいね。
日本語でもその意味を忘れてるっていうのが、やっぱり非常に歯痒いね。
日本語だと「みどり」を表現するには、「みどり」を意味する言葉でも、
緑、黄緑、青緑、若草色、萌黄色、浅葱色、鶯色・・・
もういっぱい山ほどある。
でもこれ、中国語ではなくなってしまったらしい。
つる:
エッ!そうなんですか・・・
きさ:
それはなぜか?っていうと、
漢字という言葉は根本的に中国で作ったモノじゃないからやろうなぁ。
つる:
一応、歴史上では、教科書では、「中国から漢字を日本に輸入した」
というようなことになってますけど、違うんですか?
きさ:
”上”は「違う」って言ってるけどね。
つる:
へぇ〜・・・
きさ:
だから、古代の漢字に遡って行けば行くほど、画数が多いやろ?
つる:
画数多いですよね。
書くの難しい。
きさ:
それでも、論理的にできてるやん。
で、最悪なのが、最近の共産党の字。
つる:
簡単な漢字・・・簡体字ですか。
きさ:
スッカスカやろ?
折角違う国でも筆談が出来てたのに、壊してしまった。
自分たちが作ったって言うのなら、壊したらアカンと思うよ。
それって、万里の長城を叩き壊してるのと、大して変わらないのと違うかな。
まぁ、元に戻ると思うよ。
つる:
残すべき遺産を壊しちゃってる。
きさ:
それに綺麗じゃないし。
つる:
(苦笑)
きさ:
意味あるところが、意味あるように見えないのやろうな。
つる:
より簡単に書ける方に流れちゃう。
便利さを追いかけて、大事なものを失ってるって、石鹸作りで話したことと同じですね。
(「形骸化」に続く)