つる:
きささん、質問です!
お供え物ってあるじゃないですか。
あれって、意味あるんですか?
ちゃんとお供えしたい相手に届いてるのかな?って疑問に思って。
きさ:
意味あるよ。いい質問やで!
黒田節って知ってる?
あれって、まんま越天楽やろ?
つる:
越天楽って、雅楽の?
姉の神前式だったかに神社で聞いたことがあります。
あれが?黒田節?ほんとに?
きさ:
うん。よ〜く聞いてみ?!
YouTubeとかにあるやろ?
節回しとか同じやから(笑)
つる:
へぇ〜。
昔の雅楽を聞いた人が、家に帰ってきて三味線と唄で再現したら、
黒田節になったって感じなんですかね?(苦笑)
きさ:
そうかも(笑)
実は黒田節は越天楽だっていうのみたいに、「実は知ってた」ってことが多いよ。
つる:
知ってるけど、それぞれが繋がってないだけで?
例えば他にはどんなことがあるんでしょう?
きさ:
「施餓鬼」って知ってる?
つる:
餓鬼にご飯をお供えするやつですよね。
お腹が減った餓鬼が悪さしないように、ご飯を施しなさいよっていう・・・
きさ:
「施餓鬼」も「いただきます」もキリスト教の人達がやってる「食事前のお祈り」も、
同じ「お供え」みたい。
つる:
同じお供え・・・誰にしてるんでしょう?
施餓鬼は、餓鬼にですよね?
いただきますは、誰に?
食材を作った人、料理した人・・・じゃないですよね?
きさ:
うん。”上”との間を取り持ってくれる存在に対してのお供えやね。
施餓鬼も、いただきますも、食前のお祈りも、いっしょ。
つる:
いっしょ?仏壇の前にお供えするのも?
きさ:
そう。
施餓鬼でいうところの餓鬼とか、天使、天狗、コンコンさん、
お稲荷さんとかは、み〜んな”上”との間の伝達係やね。
つる:
伝達係・・・郵便屋さんみたいな?
きさ:
そう、我々の願いごとを”上”に持って行ってくれる係。
コンコンさんは、口に巻物を咥えてはるやろ?
あれは、願いごとが書いてある巻物。
つる:
それを”上”に届けるのがお仕事!
きさ:
そう。
だから、施餓鬼とかいただきますとか、習慣にしてる人は何の得があるかっていうと、
神社に行ってお願いごとをした時とかに叶えてくれる確率が高い。
つる:
なんと! (*´艸`*)
きさ:
仲良くしてたら、優先的に願いごとを持って行ってくれる。
「いただきます」も、いただきますしてる間に、
そういうのが食べられる間を作る、そういうことなのと違うかな?
つる:
「いただきます」の意味って、野菜を作ってくれた人、
料理してくれた人への感謝の気持ちだけじゃないんですね。
(「『どうぞ』しないと食べられない」に続く)