きさ:
9年ほど乗ってたレガシーが古くなったので、
仕事関係のお店からベンツのワゴンを買うことになった。
並行輸入車が流行ってた頃で丁度バブルが弾けた頃かな。
その会社もしんどかったんやろうね。
「新しいレガシーと同じ値段にするから買ってくれ!」と泣きつかれたと言うのかな?
で、買ったら、良い車だったけど、当たりが悪いと言うのか、故障ばかりしてたのよ。
それで、全然別の修理屋さんを紹介してもらって、修理を頼んだら、
そこがすごく良かった訳。
そして数年後「OLDポルシェのオープンが欲しいから、探して」って頼んだの。
すると数日後に「古いやつで綺麗なのがあったよ」って教えてくれて、
「トータルで350〜400万の間かな」っていう話だったのよ。
「それでええわ。それ包んで!」って頼んだら、
「見なくてもいいの?乗らなくてもいいの?」って聞かれたのよ。
「いや、乗ってもみても判らないし、色は聞いたし、写真見てそれでええもん。
それでええから持ってきてよ」って言ったら、
家に持ってきてくれた時はピカピカだったんよね。
エンジンまでピカピカだったから、洗ったんやろうなぁ〜。
その時に「買い物の仕方によって違うねんな〜」って思ったのよ。
それが10年ぐらい前かな?
その話をりこちゃんにして、りこちゃんも同じところで買ってるので
「ポルシェのボクスターを探して!」って頼んで、
僕の真似して「コレ包んで♪」って言いよったんや。
そうしたら、やっぱりピカピカでものすごくいいモンが来たのよ。
それでね、もちろんいいところから買わないとアカンのは大前提だけど、
値切らないっていうのもポイントなのかどうかは判らないけど、
買い方で物のエネルギーがかなり違うみたい。
それって何なのかな?と思ってね、ちょっと考えてる訳よ。
なゆ:
いいところで買う以外にもエネルギーに関係する要素があるんですね。
初めて知りました。
きさ:
それと別件の話で、大阪のセミナーに来てた人で、
アンプが欲しいっていう人がいたんよ。
その人を仮にAさんとして、「予算は?」って聞いたら「10万ぐらい」って言うから、
「ちょっとオーバーするけど、Bさんがアンプ売りたいって言ってたから、
彼に聞いてみたら?」って言ったのよ。
Bさんが持ってたのは真空管のアンプで、プリアンプとメインアンプの2つに分かれてて、
どっちもGe3値が128pだから、すごくいいねん。
しかも、今はもう売ってない。
それを譲ってあげるっていう話だから、「ラッキーやで」って言ったんだけど、
Aさんはそれを値切ったのよね。
Bさんは最初「2つで12万」って言ってたけど、
そのアンプ用の真空管の予備も付けて「13万でどう?」って言ってね。
真空管だけでも2,3万するのよ。
でも予算が限られてるから、Aさんは「12万以上は・・・」とか言って、値切ったのよ。
それで僕に「こんなこと言われたよ」ってBさんから連絡があって、
「ちょっと気分悪いねん」って言うのよね。
AさんはGe3のお客さんだから、Bさんとしては安くしてるつもりなんだけど。
そのアンプは1台でも16万でオークションで売られてるものだから、
それが2台で12万っていったら、格安やねん。
なゆ:
めちゃくちゃ安いじゃないですか!!!
きさ:
うん。それもGe3値128pで、予備の真空管付きっていう状態やで。
だから、Bさんの方が気分害してね。
なゆ:
それは気分害しますよね。
お買い得どころの話じゃないのに、なんで値切ったの?って思います。
予算オーバーとはいえ2,3万程度ですし、
そんな好条件のものを譲ってもらえるなんて滅多にないチャンスでしょうに・・・
私だったらむしろ「もっと払います!!」って言っちゃいそうですけどね。
きさ:
うん。
Bさんから「断っていいか?」って話がきたから、「好きにして!」って言ってね。
それで断ったと思う。
これも買い方によって変わるって話と一緒やと思うよ。
せっかくいいモノが来たんだから、言い方もあるやんか。
予算が限られてるのだったら、
例えば「1回で払えないから、来月1万追加でいい?」とかね。
モノのやりとりっていうのは常に「よいしょ」だから、難しいよ。
いいところで買えばOKっていうわけじゃなくて、
いいところで、さらによくなる買い方があるって話。
なゆ:
それって、買い方によって買ったモノのGe3値が変わったりするんですか?
きさ:
うん。売り手の「よいしょ」が入るのと違うかな?
買い手は「よいしょ」してあげる方だけど、
「ちゃんと使ってね」っていう売り手からの「よいしょ」が来るんやと思う。
なゆ:
値切ったらやっぱりGe3値は下がっちゃうってことですよね。
きさ:
下がることの方が多いやろうね。
お金の絶対額っていうのは、ある意味大切なんだろうけど、時と場合によるのよね。
モノの価値を自分がどれくらい理解してるかっていうのが、露骨に出るのと違うかな?
例えば、国会で議論されてた博打の法案は、
キャバレーでもクラブでもない、何か作る法案やろ?
そこまでして日本の景気をよくしたいと思うのか?って話なんだと思う。
博打でキーキーってなる人が出るのが判ってるのに、
博打の場所を開いて中国からたくさん人が来てほしいっていうのは、
なんかねぇ・・・と思うねんけど。
それよりも、まだアニメオタクを追いかけたほうがいいのと違うかな?と思うくらい。
喜んで来るからね。
なゆ:
そうですね。私もそんなオタクの一人です(笑)
きさ:
そういう、モノの価値って言うのかな?値段って言うのかな?
それが今、だんだん本質的なことがバレて来てるのと違う?
資本主義が終わるって話と混じってね。
そういう気がするな。
だから、アンプが12万が適正なのか、
すごく安くしてくれるのかっていうことが大事であって、
その大事なことをやっぱりスポイルしたらアカンと思うねん。
その値段でよかったら、僕はそれまでにちゃんと打ち合わせして、
別に負けろっていうんじゃなくて「安い作り方はないか?」っていう聞き方ををして、
納得できたら「それでええわ」っていう買い方をよくするんだけど、
それってエネルギーが高まるコツかもしれない。
あまり値切らないねん。
大阪って、値切ってなんぼって思ってる人がいるみたいやけど。
むやみやたらと高い値段のまま買う必要はもちろんないと思うけど、
自分の知ってる範疇で適切な値段やと思ったら、
そのまま気持ちよく買う方が僕は得だと思うし、
売り手の気も入ってくるので、エネルギーもより高くなると思う。
自分が知らなくて高いことになってたら、それは仕方ないよね。
だいたいちゃんとしたモノをくれる人は「その値段高いな」って教えてくれるよ。
僕はそう思うけどね。
だからなゆちゃんも、今度、二、三百万するモノを買う時、
「うん、それ包んで」って言いや。
そうしたら、びっくりすることが起こるから。
なゆ:
まず二、三百万の買い物をポーンとできる日が来るといいんですけど(笑)
きさ:
来るって!(笑)
(「買い方とエネルギー:2」に続く)